2021.10.20

「ラオスの視覚障がい者の現状」
特定非営利活動法人NPO
アジアの障がい者活動を支援する会
ADDP会長
前島 富子 氏

私は車いすの元国会議員 八代英太の妻です。夫は議員時代から、アジアの障がい者支援を行っていますが、私も夫に同行して支援活動の手伝いを始め、今はADDP会長として主にラオスをはじめとする東南アジアを中心に障がい者のスポーツ振興と就労支援を行っています。

アジアには48国あり、世界人口78億人のうち44億人を占めます。さらにその1割は障がい者と言われています。そして、アジアの一部の国では親が子の身体を故意に痛めて、物乞いとして生活させることもあります。

ラオスは内陸国のため、農業が中心であり経済的な発展はあまり望めない国とされていますが、心豊かな人が多いと思います。しかし、内陸国であることから、かつては人々に十分な世界の福祉情報が届いておらず、障がい者は社会から認められた存在ではなく、家に閉じこもっていました。そういった障がい者を社会に理解してもらうために、まず私たちは車いすバスケットボール専用の車いすを寄贈しました。障がい者が夢中になるものをと考え、車いすバスケットボールを選択しましたが、いつの間にかASEAN内の障がい者スポーツ大会でメダルを取るほどの強豪国となり、政府や社会も障がい者を認めることになりました。また私たちの働きかけにより、日本政府の支援で障がい者用体育館が建設されました。そこでは車いすバスケットボールの他、視覚障がいのために考案されたゴールボールなども行われています。

ADDPでは、ラオスの障がい者に対しスポーツを推進することだけでなく、就労することも支援しております。なかでもクッキー販売などは、今やラオスの有名なお土産物の一つに数えられます。また、視覚障がい者支援として点字教材の振興なども行っていますが、まだまだ十分ではありません。

現在、ADDPでは、ラオスの教育スポーツ省のプログラムやアジアの様々な団体と協力しながら、スポーツ・就労をはじめとする障がい者への支援を行っております。今後も、新しい世代に引き継ぎながら支援を行っていきたいと思いますので、皆さまのご後援のほど宜しくお願いいたします。

京都ロータリークラブ
〒604-0924 京都市中京区河原町通御池上るヤサカ河原町ビル4F
Tel 075-231-8738 Fax 075-211-1172
office@kyotorotary.com

Copyright (c) 2007 Rotary Club of Kyoto. All Rights Reserved. Site Map