2024.10.16
「鴨川美化活動について」
鴨川を美しくする会 相談役(前 事務局長)
杉江 貞昭 氏
「鴨川を美しくする会」は、昭和39年に、住民が力を合わせ、行政とも協調をはかり、鴨川の河川美化と環境保全の輪を広げようと結成されたボランティア団体である。長きに亘る活動のなかで、様々な団体や自治体との連携なども深まり、その活動の裾野が広がっている。
【美化活動】
鴨川は繁華街近くを流れていることもあり、廃棄されるゴミも多い。クリーンハイクは、年間で4~6回、地域の団体や企業・学校等とも連携しながら、多くの方々に参加頂いている。20年間実施された合同クリーンハイクには、多い時には1800人もの参加者が集うこともあった。
特に印象深い活動は、鴨川護岸に埋まっていた産業廃棄物が、平成25年の台風の影響で大量に流失した際、本会が中心となり源流域の産業廃棄物の撤去作業をしたこと。3回に渡り、900トン超の巨大かつ大量の廃棄物を苦労して回収・分別し、その活動はメディアでも紹介された。
【啓発活動】
昭和40年代に始まった鴨川納涼や鴨川茶店などのイベントは、長年に渡って開催され、毎年多くの人が集まり賑わいを見せている。その機会を活かして、来場された方々に、パネルの展示やPRチラシを配布するなど、鴨川美化の啓発活動に取り組んでいる。
また、学校の河川環境学習に協力し、学生らと鴨川の水生生物の実態調査等を実施している。
これらの本会の美化活動等は、小学校の社会科の教材にも取り上げられ、環境教育にも寄与している。
【広がる活動の裾野】
一方で、ここ数年では、琵琶湖で異常発生したオオバナミズキンバイなどの驚異的な繁殖力を持つ外来種が琵琶湖疎水を経て、鴨川でも確認されている。鴨川の原生態系の保護のため、これらの特定外来種の駆除にも取り組んでいる。
その他にも、鴨川でのバーベキューや花火による河川汚染や近隣迷惑を防ぐため、京都府に「鴨川条例」の制定を働きかけたり、イメージの悪かった鴨川に架かる橋の下に「鴨川ギャラリー」を整備するなど、次々に活動の幅を広げている。
今後とも、美しい鴨川を次の世代に引き継ぐため、鴨川美化活動を続けてまいりたい。
京都ロータリークラブ
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