2020.11.18

「地震分野における国際協力の例と京都の地震」
幸神社 神主
元 建築研究所 国際地震工学センター長
古川 信雄 氏

私は1984年から、建設省の建築研究所(現在の国立研究開発法人建築研究所)に在籍し、地震学の研究と研修に携わってきた。

地震分野における技術協力プロジェクトにも関わった。ルーマニアで実施された「地震災害軽減計画プロジェクト」(2002-2008年)では、地質調査や建築資材の強度調査などをもとに、地震に対して脆弱な建物の耐震補強を行った。

「中米津波警報センター能力強化プロジェクト」(2016-2019年)では、中米の6カ国が協力して、ニカラグアに津波警報センターをつくった。地震の規模を的確に推定するための広帯域地震計と解析ソフトを供与して、その運用を担う現地スタッフの研修に力を注いだ。国際協力プロジェクトにおいては、人材育成への支援が非常に重要だと考えている。

次に、日本および京都の地震について。地球の表面は厚さ約100㎞の岩盤(プレート)で覆われている。十数枚あるプレートが境界でぶつかって沈み込んだり、横にずれたりすることによって地震は発生する。日本列島はユーラシアプレート、北米プレート、太平洋プレート、フィリピン海プレートの境界に位置するため、地震が多い。日本では、マグニチュード7クラスの地震が過去100年に101回、発生した。海の地震が多く、大きな被害は無かったが、年に1回、発生したことになる。

死者1,000人以上の地震は、10年に1回ほどの頻度で起こっている。原因は活断層のズレだ。1995年の兵庫県南部地震では、淡路島の野島断層が変異して大地震が発生した。

そのため最近では、主要な活断層について、次の地震が発生する確率の長期評価をしている。京都周辺の断層に起因する地震が30年以内に起こる確率については、京都盆地の東にある花折断層がわが国の主な活断層の中では、やや高いグループに属している。近隣でその確率が最も高いのは上町断層(大阪)だとされている。

海溝型地震については、南海トラフでは、マグニチュード8~9クラスが30年以内に60~70%の確率で発生するといわれている。

さらには、震度6弱以上の地震が30年以内に起こる確率について、断層と地盤増幅率を考慮した地震動予測地図も作られている。住宅や工場の耐震対策に、ぜひご活用いただきたい。

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