2019.2.27

―世界理解と平和週間に因んで―
「ロータリーと共に」
R.I.元理事、京都R.C.会員
千 玄室 君

今年度、藤井久嗣会長は「明察功過」をテーマに掲げました。私たちはそれぞれの職業奉仕のなかで、いろいろな問題にぶつかり、悩みます。そのような時には少し立ち止まって、ひと呼吸してみる。そのひと呼吸がいわゆる「明察功過」であろうと思います。ロータリアンとしての生き方に示唆を与えてくれるこの言葉を、例会のたびに心に刻んでいます。

私は、ロータリー在籍64年になります。京都南ロータリークラブのチャーターメンバーとして入会し、10年間在籍したあと、京都ロータリークラブに移籍しました。海外でもメークアップをし、ロータリーの無い地域へ出かける時は仮出席を認めていただいて、100%の出席を続けています。ロータリーは私の生きがいと言っても過言ではありません。

R.I.理事をはじめ、さまざまなお役目をいただき、国際的な活動にも携わってきました。お茶の世界においても世界各国の人と出会い、共に活動してきました。私の国際観は、同志社中学で学んだ5年間に培われたのではないかと思います。茶家の嫡男に生まれ、家の宗教は神道であり仏教であるのに、キリスト教まで深く学ぶことができたからです。異文化を理解し合おうという精神へとつながりました。

そのあと大学在学中に、20歳で徴兵検査を受けて海軍に入りました。戦況が悪化した昭和20年3月、配属されていた徳島でも特別攻撃隊が編成され、私は白菊特別攻撃隊の一員になりました。私には出撃命令が下らないまま終戦を迎えましたが、同期の仲間たち204名が特攻で沖縄へ出撃して行きました。靖国神社へ参拝するたびに、忸怩たる思いがよみがえります。

亡くなった戦友たちから「千、おまえは生き残って、平和のお茶をやれ」と言われているようにも感じています。亡くなった戦友たちに背中を押され、今日こうしてロータリーで、あるいはお茶の世界で、過ごさせていただいていることに心から感謝しています。

京都R.C.は来年、95周年を迎えます。2020年は、日本にロータリーができてから100年です。そういった節目に心を引き締め、ロータリーの目指す平和な世界を築くために、これからもロータリーと共に歩んでまいります。

京都ロータリークラブ
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