2018.10.10

「"公共ホール"としての京都コンサートホール」
京都コンサートホール 事業企画 係長
高野 裕子 氏

京都コンサートホールは、京都市が昭和53(1978)年に発表した「世界文化自由都市宣言」の理念を音楽芸術の分野で具体化しようと建設された公共ホールです。

設計は世界的な建築家の磯崎新さん。1833席の大ホールには、ドイツのヨハネス・クライス社製で国内最大級を誇るパイプオルガンが設置されています。小ホール(510席)は「アンサンブルホールムラタ」という愛称で親しまれています。両ホール共に音響設計は、世界屈指の音響設計会社である永田音響設計さんが手がけました。このように世界に誇ることのできる素晴らしい響きを備えた当ホールは、平成7(1995)年10月のオープン以来、クラシック音楽の殿堂として、その役割を担ってきました。

近年、コンサートホールの運営に直接的に関わる新しい法律が次々に施行されるなど、コンサートホールを取り巻く環境は大きく変化しています。この新しい動きに対応しようと、職員で話し合って設定したのが、次の4つのミッション(社会的役割)です。
(1)世界文化自由都市・京都を具体化する質の高い音楽芸術を創造し提供する。
(2)京都の音楽文化をさらに高めて音楽芸術を通じた社会包摂を促進する取組みを推進する。
(3)音楽芸術ネットワークを拡充させ、その活用によってさまざまな機関との連携、協働体制を推進していく。
(4)3つのミッションをふまえ、安心安全で安定的な音楽堂経営を展開する。

さらに、ミッションを果たすための事業方針として、(1)クラシック音楽の殿堂として質の高い演奏会の提供、(2)地域に根ざしたプログラムの展開、(3)次世代へつなげる人材の育成、の3つを掲げています。

2019年度には、次世代へつなげる人材育成をめざす新事業として「京都コンサートホール登録アーティスト制アウトリーチ事業」がスタートします。アウトリーチとは手を伸ばすこと。クラシック音楽を聴く機会がない人たちのもとへアーティストが出向いて生演奏を届ける取組みです。

これからも感動をお届けできるよう心をこめて、さまざまな演奏会を企画してまいります。お誘いあわせのうえ、ぜひご来場ください。

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