2018.5.2

― 新会員スピーチ ―
「自動車の誕生と安全性進化の歴史」
(株)ヤナセ関西営業本部 洛北支店 支店長
小畑 直樹 君

自動車の始まりは、1769年にフランスの技術者キュニョーが発明した蒸気三輪自動車と言われている。その後、1830年頃蒸気機関を搭載した乗合バスが実用化。1870年、世界初のガソリン自動車をオーストリア人のマルクスが発明。1885年には、ガソリンエンジンを載せた三輪自動車がカール・ベンツにより発明され、ゴットリープ・ダイムラーが開発した四輪自動車と合わせて、現在走っているガソリンエンジン自動車の始まりと言われている。当初、自動車は手作りで非常に高価だったため、限られた富裕層しか所有出来なかったが、1907年にアメリカのフォード社が大量生産に成功し、多くの人々に普及していった。

自動車の安全性の歴史は、1899年の自動車事故で乗員二人が投げ出され、死亡したことにより開発が始まったシートベルトが始まりである。シートベルトの原型は1906年に開発されたが、その普及には意外と思えるほど時間がかかり、日本でシートベルト設置が義務化されたのは、1969年の事であった。さらに全席の着用が義務化されたのは2008年と、最初の発明から100年以上の時間がかかっている。次に開発されたのが衝撃吸収ボディで1953年に初めてベンツ社が、量産モデルに搭載した。衝撃吸収ボディは様々な改良を重ねられ、現在まで進化を続けている。1980年代から市販車に搭載され始めたABS(アンチロック・ブレーキ・システム)はシートベルト、衝撃吸収ボディなどのパッシヴセーフティに対し、アクティブセーフティと言われる安全装備で、フルブレーキ時のタイヤロックを防ぐことによりステアリングによる回避が可能になった。これ以後、トラクションコントロール、横滑り防止装置につながっていき、車両の緊急時の安定性は大きく向上した。同じく1980年に実用化されたエアバッグは、日本人小堀保三郎による発明で、乗員の保護に大変威力を発揮し、現在では歩行者を保護するためのエアバッグも開発されている。最新の安全装置は自動ブレーキや半自動追従走行、レーンキーピングアシストなど、自動車が積極的に運転に関与してくるものになって来ており、安全装置の概念は近年急激に変化している。

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