2017.4.12

「天竺がえり お花舞ふ」
舞踊家 花の宮 祐三子 氏

私は大阪で生まれ、幼少期からずっとクラシックバレエをしており、将来はバレリーナになることを夢みておりました。しかし、高校進学時に現実を知り断念いたしました。大学は広島大学に進み、そこでアジアやアフリカ各国からの留学生と交流するサークルに所属し国際感覚を身につけることになります。大学卒業後はユニセフ関連のNGOスタッフとして一度は仕事に就きますが、どうしても踊りへの思いが捨てきれずモダンダンスを習い始めることにしました。その時、先生の中国での公演に同行しました。それがアジアへ渡る第一歩です。公演後、日本人のルーツとも言われているミャオ族の村を訪れ、そこで天安門事件が勃発します。そして都会から逃れるようにシルクロードを渡る旅を始めます。ビザが切れそうになるのをきっかけに一時的にパキスタンに移り、再度中国に戻るつもりが、大雪のため戻る事ができなくなりました。これは神のお告げで「インドへ行きなさい」と言われていると解釈し、インドの国境を渡ります。これがインドと私の出会いの始まりです。インドで伝統的なインド舞踊を観賞した時、これこそ自分がやりたかった事だと強く思い、インド舞踊を習う決心をします。その前に精神修行を行うべくヨガ道場に通っておりましたところ、そこでダンスビレッジと呼ばれる舞踏場を開設したインド古典舞踊の第一人者であるプロティマ・ガウリ女史の存在を知ることになります。すぐに手紙を出して弟子入りのお願いをしましたところ、彼女から「荷物をまとめてすぐに来なさい。実はあなたの事を3ヶ月も前から夢で見て知っておりました。」との返事を頂いたのです。日本から中国、そしてシルクロードを経て天に導かれるようにインドのダンスビレッジにたどり着いた経緯に何か神秘的な運命を感じました。ダンスビレッジは土や石など自然の素材のみで作られた建物で裸足での生活、手で食事をするなど伝統的なインドの生活を行いながら先生と生徒5人という恵まれた環境の中で踊りを覚えました。これが私とインドの古典舞踊オディッシィとの出会いです。

(お話の後、インド舞踊をご披露頂きました)

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