2017.3.15

「ロータリーの夢」
R.I元理事
会員
千 玄室 君

私は最近、朝の洗面の時や、ネクタイを結んでいる時に、「友よ~」とロータリーの歌を口ずさんでいる自分に気づくことがあります。在籍62年。ロータリーが日常茶飯事、暮らしの中に溶け込んできたのかなと思っています。

私が入会した頃の京都ロータリーには、大先輩会員がたくさんいらっしゃった。家族会の委員長の時、落語家を呼んだ。ところが、会員の皆さんは、笑うべきところでも笑わない。「なぜ、笑ってくれないのか」とその落語家さんにぼやかれた。ロータリーは楽しいか、と問われたら首をかしげるような雰囲気があった。その頃は、自分は職業分類の代表として選ばれた者だという気負いが会員の中にみなぎっていた。

後年、私がR.I.理事を務めた時の会長が、「ロータリーを楽しもう」と呼びかけた。会長が伝えたかったのは、遊びではなく、ロータリーを楽しんで、自分のものにしていかなきゃいかん、ということだ。冒頭に言ったように、ロータリーを日常茶飯事にしよう、ということだったと思う。

確かに、ロータリーには、「エンジョイ・ロータリー」から入るのがいい。ポール・ハリスが最初に挙げた言葉は、忍耐だった。それと、寛容の心。その次は慈愛。ロータリーにかけた「自分の夢」の実現に、自分のすべてを捧げるといっても、限度がある。その限度を、ロータリーの「奉仕」という言葉で見つめなさい、ということだと理解できる。

いまのカンボジアミッションは大変だ。奥地に行ったら、虫には刺される、食べ物は危ない。ポリオ撲滅の運動にしても、新しい菌が次々に出てくる。京都ロータリーも、ずうっとお金を出してきた。でも、ポリオは終息しない。支援には果てがない。しかしながら、金だけ出して、眺めているのではいけない。自分自身がその中に入っていく。入っていってこそ、初めてわかることがある。

私たちは、いろいろなところを「正しく見る」、偏見のない見方をして、自分たちがどうすればよいか、を考える。自分たちのできることを実現させていくこと自体が、ロータリーの本当の「夢」ではないか、そのように思う。皆さん方、どうぞ一人ひとりがロータリーを通じて、それぞれの夢を実現させていただきたい。

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