2014.10.15

― 新会員スピーチ ―
「信託の起源」
三菱UFJ信託銀行(株) 執行役員 京都支店長
石川 恭 君

「他の人を信じて託すこと」と説明されることが多い「信託」という仕組みの起源は非常に古く、イギリスで十字軍が遠征する頃には、近代の信託制度の原型が出来ていたと言われている。より身近なところでは、シェイクスピアの「ベニスの商人」という戯曲にも「信託」の考え方が現れているが、日本における信託の起源も、古くは平安時代の荘園で、農民が貴族や寺社仏閣に所有地の所有権を寄進したというような例にその原型を見出すことが出来る。

織田信長が「征夷大将軍」の勅使を受けて京都にのぼった際に、金銀を都の豪商たちに託して、御所の維持・管理費を得ていた例、更には、江戸時代に秋田佐竹藩で立ち上がった相互扶助団体である「感恩講」などにも信託の起源を見出すことが出来る。ロータリーの精神と信託の精神には、「利他の心」や「奉仕の理想」など、根本の精神において通じ合うものがあると考えている。引き続き、個人として、また社会生活を通じて、奉仕の理念を実践して行くこととしたい。

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